69ners FILM website

シアター・シエマ2周年記念×神代薬局120周年記念 『神代辰巳監督特集』

佐賀が生んだ日本映画界の鬼才・神代辰巳監督作品を特集上映します。
1968年のデビュー以来、ロマンポルノの騎手として、そして世界的に評価される映画作家
として、多くの作品を残した神代監督。その作品の根底には善意や悪意を越えたところに
ある生身の人間の姿と、その上で築かれる本当の人間関係があります。「テメエをさらけ
出すより仕方がない、人間にくっついた撮り方をしようと常々思って(映画を)作っている」
と言う神代監督は、人間の生と性を優しくそして鋭く捕らえ、記録し続けました。
流れを断ち切るかのように突如として流れ出す歌謡曲、観るものをはぐらかすかのような
登場人物たちの奇抜な動き、スピード感あふれる小気味のよい演出は、他のどの映画でも
目にすることができません。
たてまえなしに生きる女たちと、生きることのむなしさを自覚し浮遊する男たちの姿は、
現代を生きる私たちの目にどう映るのでしょうか。今もなお追随を許さない唯一無二の
神代辰巳の映像世界を、どうぞこの機会にお楽しみ下さい。


期間
12月5日(土)〜12月18日(金)
※トーク・ライブイベント開催日12月5日(土)

<上映作品>
濡れた唇
一条さゆり・濡れた欲情
恋人たちは濡れた
四畳半襖の裏張り
青春の蹉跌
アフリカの光
赫い髪の女
恋文
棒の哀しみ
タイムスケジュールはコチラ

祝!!シエマ2周年&神代薬局120周年
12/5(土)
日頃のご愛顧に感謝して、神代辰巳監督縁の豪華ゲストによるトーク&歌謡ショーを行います。

(1部)
開場 15:00 開演 15:30 終演 18:00
15:30〜16:43『赫い髪の女』上映
17:00〜18:00 石橋蓮司さん×白鳥あかねさん×西村雄一郎さん トーク

料金:前売 2500円 当日3000円 【定員100名/要予約】

(2部) 
開場 18:30 開演 19:00 終演 22:30
19:00〜20:15 『恋人たちは濡れた』上映
20:30〜21:30 絵沢萠子さん×白鳥あかねさん×鴨田好史さん×西村雄一郎さん トーク
21:45〜22:30 渚ようこさんライブ『悶絶!歌謡ショー』
平成の歌謡歌手・渚ようこさんによる、その名も「悶絶!歌謡ショー」。
神代映画の世界がこの夜、あなたの目の前に甦ります!
(バンクダンサー:デリシャスウィートス)

料金:前売 4500円 当日5000円  【定員100名/要予約】

1部+2部共通券:6000円(前売のみ)

★ご予約受付中です!→0952−27−5116までどうぞ


ゲストプロフィール


◎石橋蓮司 (俳優)

「劇団第七病棟」主宰。演劇、映画、テレビにおいて、強い個性と演技力で異彩を放つ。
降旗、熊井、市川崑といった日本映画界の巨匠達の作品のほかに、三池崇史、行定勲、
堤幸彦、北村龍平といった新しい才能との出会いが続き、彼らの作品でも半世紀に渡る
長い経験に裏打ちされた、確かな演技で高い評価を得、無くてはならない存在になっている。



◎絵沢萠子 (俳優)

1968年、近代映協『強虫女と弱虫男』で映画デビュー。翌年に上京し、70年に劇団俳優小劇場に
入団。カメラマン姫田真佐久の紹介で、『濡れた唇』 (72)の主役を得る。多くの神代監督作品
出演し、それ以外にも『マルサの女』(87)、『月はどっちに出ている』(93)や、最近では
『天国はまだ遠く』(08)、『のんちゃんのり弁』(09)、来年春公開の『人間失格』(09)など
出演作多数。



◎白鳥あかね (脚本家 スクリプター)

1955年、新藤兼人監督『狼』でスクリプター助手に。同年、日活撮影所入社。
斉藤武市、今村昌平、神代辰巳、根岸吉太郎らのスクリプターとして監督をサポート。
とりわけ神代辰巳とは助監督時代から「渡り鳥シリーズ」のスタッフとしてチームを組み、
監督昇進後も多数の作品に参加した片腕的な存在。日本映画学校特別講師。
川崎市アートセンターアルテリオ映像館作品選定委員。シナリオ作家協会事務理事。



◎鴨田好史 (監督)

神代辰巳の第二作から『棒の哀しみ』(94)まで、多くの作品に助監督として参加。
『インモラル・淫らな関係』(79)ではプロデューサーをつとめる。この作品の残りの
フィルムで短編映画『路上』(96)を製作・監督。佐藤訪米監督の監督デビュー作
『京極真珠』(96)のプロデュースも手がけた。



◎西村雄一郎 (映画評論家)

佐賀市在住の映画評論家。早大演劇科を卒業後、「キネマ旬報」パリ駐在員。
帰国後、映像ディレクターとしても活躍。著書「黒澤明 音と映像」は翻訳され、
UCLA(カリフォルニア大学)の教材となり、「映画に学ぶビデオ術」は、
「アメリカの夜」としてテレビ化された。著書多数。新著は「ぶれない男・熊井啓」
(新潮社・2010年2月発売予定)。



◎渚ようこ (歌手)
nagisa_1.jpg
平成の歌謡歌手。これまでクレージーケンバンドや日本を代表する作詞家・阿久悠と組み
アルバムを発表。2006年には『ヨコハマメリー』主題歌「伊勢崎町ブルース」を、2008年
には若松孝二監督の『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』挿入歌を歌う。2008年10月に
は新宿コマ劇場で自身のプロデュースによる「新宿ゲバゲバリサイタル」を成功させた。



◎デリシャスウィートス 

艶かしい5人の女たちが、唄う、踊る、寸劇ス。日本のハレンチステーヂ、いかれポンチ!
若者の衝撃運動!エネルギッシュで個性豊かなコケティッシュウ一座!


-----------------------------------------------------------------------------------
◎神代辰巳 監督プロフィール

佐賀県出身、早稲田大学文学部卒。昭和27年、松竹京都撮影所入社。
昭和29年日活に転じ、主に、斉藤武一監督のチーフ助監督として小林旭主演の「渡り鳥シリーズ」
を手がける。68年、『かぶりつき人生』で監督デビューを果たす。
71年、日活がロマンポルノ路線をスタートさせ、同年に撮影した監督2作目『濡れた唇』は
大ヒット。続く『一条さゆり・濡れた欲情』も大きな話題となる。その後も相次いで作品を発表、
79年には『赫い髪の女』でブルーリボン作品賞、監督賞を受賞する。晩年は病気と闘いながら、
映画だけでなく、テレビやCMの仕事も続けていく。94年の『棒の哀しみ』では、毎日映画コンク
ール監督賞、報知映画賞最優秀監督賞、キネマ旬報主演男優賞(奥田瑛ニ)など映画賞を総なめ
にする。95年、67歳で永眠。

現在上映中/上映予定作品
[戻る]

メールマガジン配信中

お名前 / メールアドレス